Scropが扱うスペシャルティコーヒー
Scropでは、世界の全コーヒー生産量のうち約9.3~10%程度しか流通していない希少なスペシャルティコーヒーを更に4つのGradeに分類。世界最高品質のコーヒーから、日常の中で楽しんでいただけるラインナップまでをご提案いたします。
Scrop ピラミッド
S Grade
世界で最も注目を集めるパナマ・ゲイシャ。ベスト・オブ・パナマは、パナマスペシャルティコーヒー協会が毎年1回開催する国際品評会です。世界同時にインターネットオークションが開催され、Scrop COFFEE ROASTERSでは最高品質のコーヒーを落札しています。
- ベスト・オブ・パナマ 2021 ゲイシャ ナチュラル#12 ジャンソン農園
- ベスト・オブ・パナマ 2020 パカマラ#1 ジャンソン農園(※終売)
- ベスト・オブ・パナマ 2020 ゲイシャ ナチュラル#19 ジャンソン農園(※終売)
AAA Grade
パナマ・ゲイシャをはじめ、農園の最先端の技術と熱意で生まれた最高ロットのコーヒーをお届けいたします。
AA Grade
厳選されたシングルオリジンコーヒーから、パナマ・ゲイシャ、希少なコーヒーを使用した特別ブレンドなどをご提案いたします。
A Grade
日常の中で楽しんでいただけるブレンドから、各生産地の違いを楽しんでいただけるラインナップをご用意しております。
カッピング評価基準
以下のカッピング評価基準にて、合計で80点以上を取得している必要があります。
FLAVORフレーバー
味覚および嗅覚で感じられるコーヒーの持つ風味特性。
CLEAN CUPカップのきれいさ
風味の欠点や汚れがなく、透明性があること。
AFTER TASTE後味の印象度
コーヒーを飲みこんだ後の印象。甘さの伴う感覚で消えていくか、余韻の長さも判定する。
SWEETNESS甘さ
収穫されたコーヒーチェリーの熟度およびその均一性からもたらされる甘さの感覚。
ACIDYTY酸の質
明るく爽やかな、または繊細な酸味があるか。酸の強さではなく、酸の質について評価する。
BALANCEハーモニー均衡性
甘み・酸味・苦み、風味の調和が取れているか? 何か突出するもの、または欠けているものは無いか?
MOUTH FEEL口に含んだ質感
口に含んだ質感には、粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさ、収斂性感触などの感覚・触覚が含まれる。
OVERALL総合評価
全ての項目の総合評価。
農園について
探求し続けるつくり手たち
コーヒーを取り巻く様々な環境は年々変化し続けています。
コーヒーの需給バランスは、1990年以前は、主にヨーロッパ、アメリカ、日本などの国々がコーヒーを消費していました。しかし、1990年代以降の消費量は年平均2.1%の割合で増え続けています。その背景には生産国内での消費や中国などそれまでコーヒーを飲む慣習のなかった国々での需要が急速に増え始めたためです。2021年の世界のコーヒー生産量は約1億6,000万袋(≒960万トン)であるのに対し、2050年には消費量は2億9,800万袋(≒1,780万トン)と予測されており約2倍の数となっています(1袋=60Kgとして換算)。
この数値は、仮に今後30年間も過去の30年間と同様の傾向で生産量が上がったとしても約6,000万袋(≒360万トン)のコーヒー供給が間に合わないことを意味しています。
さらに深刻なのは、地球温暖化問題によるコーヒー生産地の減少です。コーヒーが栽培できる環境の条件として、昼夜の寒暖差を含む気温、湿度、降雨量などがありますが、これらの条件変化によりさび病などの深刻な病気から収穫量の減少や品質低下が懸念されています。世界一のコーヒー生産量を誇るブラジルでは2050年までにコーヒーの生産地に適した土地の60%以上が失われると予測されると言われ、他の生産国も含めると世界全体のコーヒー生産地の約8割の場所で30~60%の土地が失われると予測されています。地球温暖化による気候変動による生産量減少の数値は1億2,200万袋(≒732万トン)と言われています。消費量の増加・地球温暖化に伴う気候変動による生産量の減少により2050年には約1,000万トンものコーヒーが足りなくなると言われているのです。
Scrop COFFEE ROASTERSが取組み強化を図っている農園は、最先端の発酵プロセスや様々な品種改良など日々のたゆまぬ努力で一期一会のスペシャルロットを創り出しています。これは単に一農園の名声やオークションのための研究なのではなく、コーヒーの未来に向けた挑戦なのです。
ジャンソン農園紹介
ジャンソン農園は、バル火山の北西、パナマ最西部ボルカン地区に位置しています。肥沃(ひよく)な火山性土壌とユニークなマイクロクライメット(微気候)、自然との共生を大切にしたサスティナビリティ(持続可能性)に基づいて、絶え間ない品質向上に焦点を当ててきた結果、2013年の「ベスト オブ パナマ」で2位を獲得しました。それ以来、数々のベスト オブ パナマ入賞を果たしています。Scrop COFFEE ROASTERSは、彼らの創り出すコーヒーに感銘を受け、直接取引を行うと同時に、ベストオブパナマでも単独落札をしています。
エスメラルダ農園紹介
エスメラルダ農園は、パナマ西部・バル火山の山すそに広がり、平均標高1,500m以上の豊かな降雨に恵まれ、農園内にも天然林が保護されているなど、自然環境に囲まれた環境で経営しています。農薬を使わず、完熟実だけを手摘みし、収穫後の加工も細心の注意を払って行われているなど、まさに「世界最高のコーヒー」が生産されるにふさわしい農園です。世界にゲイシャの存在を知らしめたパイオニア的存在の農園が創り出すゲイシャは、フローラル、フルーティーといったゲイシャの代表的な形容詞を存分に体験させてくれます。
ダテーラ農園紹介
世界一のコーヒー生産大国・ブラジルにあるダテーラ農園は、2003年にブラジルで初めてレインフォレストアライアンス(RA)認証を取得した農園であり、あらゆるブラジルの農産物生産者に模範的存在となっています。彼らが創るMasterpiecesロットとは、全生産量のうちわずか1%未満の特別ロットで、「ブラジルコーヒーの新たな価値の創造と、コーヒーの未来に向けた取り組み」をテーマに、研究開発されています。Scrop COFFEE ROASTERSは、彼らのコーヒーに対する理念と取組みに共感し賛同しています。
カップ オブ エクセレンス(COE)紹介
Cup of Excellenceとは、参加国にて毎年1度行われる品評会で、NPO団体であるACE(Alliance for Coffee Excellence Inc.)が主催しています。最高品質のコーヒーにのみ与えられる栄誉ある称号で、国際審査員による複数回のカッピング評価を経て、スコアシート87点以上のコーヒーに与えられます。参加国は、生産国の国内情勢などの影響により変遷がありますが、2021年度の参加国は次の通りです。コロンビア/ニカラグア/エチオピア/メキシコ/グァテマラ/コスタリカ/ホンジュラス/エルサルバドル/エクアドル(初)/インドネシア(初)/ペルー/ブラジル
シングルオリジンについて
コーヒーが生産されている国は、基本的には赤道から南北緯25°の地域に集約されています。
これは、コーヒーの生産に必要な気温(寒暖差)による標高、降雨量、土壌成分などが関係しているためです。こうした条件下でつくられるコーヒーは国や地域特有の豊かな風味特性を持っています。スペシャルティコーヒーの特徴の一つであるトレーサビリティーの明確さ。国や地域はもちろん、どの農園のどの区域、標高や収穫時期などの詳細が分かる、まさしく生産者の顔が見えるコーヒーの証明です。
良いコーヒーには透明性のある取引をし、生産者に公正な評価をすることで、持続可能な良質なコーヒーを作り続けていただくというスペシャルティコーヒーの理念がここには反映されているとも言えます。ここ数年で耳にすることも増えてきたシングルオリジンコーヒーというワード。ある一つの農園による同一ロット、同一品種から収穫されたコーヒーのことを指します。
つまり、他の区域や栽培・精製方法の違うロットが混ざっていないコーヒーのことを意味します。農園主という作り手としての素材の最高傑作を楽しめるという魅力がシングルオリジンコーヒーには存在します。